AIマンガのキャラクターの顔が変わる理由(そして一貫性を保つ方法)
AI画像でヒーローの見た目が毎回違うのは、画像が一枚ずつ最初から描かれるためです。キャラクターの見た目がぶれてしまう原因と、それを防ぐリファレンスシートの活用方法をご紹介します。
短い答え
AI画像モデルには記憶がありません。画像は毎回何もないところから始まるため、「短い黒髪の長身の女性」と指定しても、毎回違う長身の女性になります。解決策は、説明をもっと良くすることではありません。すべてのページに、見本として使う同じキャラクター画像を与えることです。
キャラクターがぶれるとは
1ページ目を描くと、主人公はイメージどおりに見えます。2ページ目では、彼女のあごが少し丸くなっています。5ページ目になるころには髪が伸び、目の色も変わっていて、前のページに戻った読者は同じ人物だと気づかないでしょう。どのページも単独では間違っていません。それぞれの画像は、与えられたテキストに合っています。ただ、互いに一致していないのです。
これが、AI漫画をあきらめる人が最もよく挙げる理由です。良い画像を1枚作るのは簡単です。同じ人物を40ページにわたって描き続けることこそ、本当の仕事です。
なぜ起こるのか:4つの原因
1. 言葉で説明しているのは、特定の人物ではなく大勢の中の誰か
「緑の目、そばかす、くしゃくしゃの赤毛」という特徴に当てはまる顔は何百万とあります。モデルはその中からランダムに1つを選び、次は別の顔を選びます。
2. 画像を作るたびにゼロから始める
前の画像を渡さない限り、モデルは5分前に何を描いたのかまったくわかりません。
3. シーンが顔の一貫性を崩す
夜の照明、新しい服装、泣いている表情、あるいは下から見上げるカメラアングルは、どれも顔を別の方向へ引っ張ります。シーンが変われば変わるほど、キャラクターも変わってしまいます。
4. 1枚の画像に人物を詰め込みすぎる
1つのコマに4人のキャラクターを入れると、特徴が混ざり合います。ライバルが主人公の髪を借り、師匠がヒロインの目を持つ、といった具合です。
解決にならないこと
- 説明を長くすること。形容詞を増やせば候補の範囲は狭まりますが、決して1人には絞れません。
- 同じシードを使い回すこと。ほとんど同じ画像には役立ちますが、ポーズやシーンが変わった瞬間に破綻します――それは漫画の各コマで起こることです。
- 前の漫画ページを入力すること。ミスが積み重なります。3ページ目の少し違う顔が、4ページ目のモデルになってしまうのです。
解決策:キャラクターごとに1枚のリファレンスシートを用意する
人間のコミック制作スタジオは、AIよりずっと前にこの問題を解決していました。それがモデルシートです。各キャラクターを一度、明確に描き、作品に携わるすべてのアーティストがそのシートをもとに描きます。同じ考え方がAIにも使えます。繰り返し登場するキャラクターを一度描き、そのキャラクターが登場するすべてのページにその画像を添付します。
シートが実際に機能するかどうかを決めるのは、次の3つの細部です。
- 衣装ではなく、アイデンティティ。 シートには、顔、髪型、体格を、シンプルでニュートラルな服装で示します。シートで鎧を着ていれば、そのキャラクターは結婚式にも鎧を着て行くことになります。服装は各シーンに属するものです。
- シートが顔を決め、シーンがそれ以外のすべてを決めます。 表情、ポーズ、衣装、照明、カメラはパネルから決まります。シートから来るのはアイデンティティだけです。
- 番号付きの参照画像。 パネルに2人の人物がいる場合、添付した画像のどれがどの人物なのかを指示に明記しなければなりません――「画像1はマーラ、画像2はジョナ」です――そうしないとモデルが推測してしまいます。
キャラクターの見た目を本当に変えるべきとき
物語は人を変えます。時間が飛べば年を重ね、戦いで傷を負い、呪いで髪が白くなることもあります。それは設定のブレではなく、物語の展開です。元のシートを上書きしてしまうのが間違いです。そうすると、それ以前の章を描き直すときまで、新しい見た目になってしまいます。
よりよい方法は、バージョンを作ることです。元のシートは残し、変化が起きる章から適用される新しいバージョンを追加します。そして各章では、物語のその時点で正しかったバージョンを使います。
服を着替えただけで新しいバージョンを作る必要はありません。新しい衣装はシーンの細部です。顔が変わったら新しいバージョンです。
シートを作るべきキャラクター
再登場するキャラクターだけです。一言だけ話す宿屋の主人は、パネル内で説明され、そのまま忘れられます。通りすがりの人物全員にシートを用意すると費用がかかり、登場人物が増えすぎ、誰が重要なのか分かりにくくなります。同じルールは場所にも当てはまります。物語の中で何度も戻ってくる玉座の間には背景リファレンスを用意する価値がありますが、一度しか登場しない廊下には必要ありません。
Novel2Comicがこれを行います
上記の作業を手作業で管理する必要はありません。コミックアシスタントに章を依頼すると、まず登場人物リスト全体を読み込みます。シートのない再登場キャラクターには、ページを描く前にシートが作成されます。その後、各ページには登場する人物のシートが添付されます(1ページにつき最大4人)。さらに、パネルの指示内でそれぞれの人物名が指定されます。
- シートは素材ライブラリに保存され、そこですべてのキャラクターと各バージョンを確認できます。
- キャラクターの名前や説明の編集は無料です。シートを描き直すと画像1枚分を消費し、その後に描かれるすべてのページに変更が反映されます。
- 物語の中で誰かに恒久的な変化が起きると、アシスタントはその章から新しいバージョンを追加し、それ以前の章では以前の姿のままにします。
一貫性チェックリスト
- ☐ 繰り返し登場するキャラクターには、現在のシートが必ず1つだけあります。
- ☐ シートには普段着が描かれ、衣装は各シーンに記載されます。
- ☐ 各ページには登場人物のシートが添付され、どの人物がどのシートなのかが示されます。
- ☐ 恒久的な変化があれば、該当する章から新しいバージョンが作成され、以前のバージョンも保持されます。
- ☐ 一度きりのキャラクターはシートを作成せず、コマの中で描写します。
- ☐ 物語に再登場する場所には、それぞれ専用の背景資料があります。
登場人物が変わらず描かれる様子を見る
繰り返し登場するキャラクターが2人か3人いる章を1つ用意し、漫画にするよう依頼して、ページをめくってみましょう。
キャラクターの一貫性を保つ仕組み